こんにちは、Showです。
先日、8月から始まった大学院のATプログラム秋セメスターが無事に終了しました。
ということで、今回の記事では
・秋セメスターを終えての率直な感想
・ATプログラムで実際に何するの?(授業・実習・課外活動)
ということについて良いことも悪いことも含め、率直に感じたことを書きました。
プログラムの4分の1が終わった時点での経験やそこから感じたことをベースに書いているので
あくまで一意見として参考にしてもらえればと思います。
秋セメスターを終えての率直な感想
このセメスターを一言で表すなら「耐え」がぴったりだと思います。
勉強・実習・言語・人間関係、全てにおいて個人的に今までで一番タフな4ヶ月でした。
必死で食らいついていたら、気づけばセメスターが終わっていたっていう感じです(笑)
もちろん、楽しいことや嬉しいこともありました。
ですが、感覚的には1つの楽しい/ 嬉しいことのために、
10くらいの苦しいことが続くみたいな感覚でした。
(この感覚、留学経験者ならわかってもらえると思います)
エピソードは挙げればキリがないので、
嬉しかったこと、しんどかったことそれぞれ1つずつ紹介します。
嬉しかったこと
これは実習での出来事です。
私は今セメスター、大学のアイスホッケーチームで実習していたのですが、
初めは選手となかなかコミュニケーションが取れず苦労していました。
話すスピードが早すぎる、トピックを知らないから何の話をしているのかもわからない、
というような感じでストレスの溜まる日々でした。
家に帰って、「今日もダメだったな〜」とか「どうすれば良いんだろう」と悩むことも多々ありました。
そこで、個人的に出した結論が、
「とにかく実習先に行きまくって顔を覚えてもらう」ということでした。
英語力なんてすぐに上がらないし、ましてやトピック知らないのはどうしようもない
それなら、いつもATルームにいるやつになってやろうと決めました。
その甲斐があってかどうかはわかりませんが、次第に名前を覚えて呼んでくれる選手も増え、
ある選手からは毎試合前にストレッチをお願いされるようになりました。
いつも試合前にはATルームに来て、「Show ! いつものよろしく」
って言ってきてストレッチをするのがルーティンになっていきました。
特別なストレッチだった訳ではないですが、「Showのストレッチが好きなんよ」
って言ってくれて、ほんとに嬉しかったですし苦労が報われた気がしました。
しんどかったこと
しんどかったことの一つは、とにかく休みが無かったことです。
平日は毎日朝から昼まで授業で、昼からは実習というスケジュールでした。
さらに、土日にも試合があることも多く、土日は実習か勉強に追われ
一日丸々休める日はありませんでした。
もちろん、自分で選んで入ったプログラムですし、
忙しいのはある程度想定していましたが、軽く想像を超えてきました。
学校によって違いはあると思いますが、
この生活を乗り越えてATCになられた方は凄いなと改めて感じさせられました。
ATプログラムで実際に何するの?
ここからは、実際にプログラムでどういうことをするのかということについて書いていこうと思います。
細かいプログラムの内容やカリキュラムは学校によって変わってくるので注意してください。
授業編
2年間のプログラムの中では、解剖学や病理学といったものから
一般医療や薬理学まで幅広く学びます。
秋セメスターでは、
・Therapeutic Interventions(治療的介入)
・Lower Extremity Gross Anatomy(下肢肉眼解剖学)
・Diagnosis & Care of Lower Extremity Pathologies (下肢病理学の診断とケア)
・Medical Conditions in AT(一般医療のクラス)
・Practicum(実習)
といったクラスを履修していました。
クラス名だけ見ても何のことかわからないと思うので、簡単に説明していきます。
それぞれのクラスの特徴を簡単にまとめると…
「Therapeutic Interventions(治療的介入)」のクラスでは、
怪我の治療やリハビリの方法を学びました。
さらに、単に方法を学ぶのではなく、
理論を学び、根拠に基づいた治療やリハビリができるようになる
というところにも重点が置かれているように感じました。
「Lower Extremity Gross Anatomy(下肢肉眼解剖学)」のクラスでは、
毎授業、検体を使って実際の筋肉や骨を見ながら授業をするというスタイルでした。
この授業では、解剖学全般を学ぶのではなく、
主に骨・筋肉・腱・靭帯・神経・動脈に焦点が当てられていてました。
そこから派生して、怪我についてのケーススタディもありました。
「Diagnosis & Care of Lower Extremity Pathologies (下肢病理学の診断とケア)」のクラスでは、
下半身の病気(怪我)について詳しく学んでいきました。
解剖学や怪我のメカニズム、評価の仕方や治療の方針などが主な内容です。
その中で、解剖学や治療など上の二つの授業とオーバーラップしている内容もありました。
「Medical Conditions in AT(一般医療のクラス)」のクラスでは、
General Medicineと呼ばれる謂わゆる一般的な病気や怪我について学んでいきました。
例えば、糖尿病や喘息などが含まれます。
学ぶ内容としては、どういう病気か、症状や兆候、診断方法、
似ている病気や怪我、治療方法、どういう手順で復帰させるかなどでした。
「Practicum(実習)」では、基本的には実習先で経験を積んでいくということがメインでしたが、
週に1日授業があって、その中では怪我や熱中症や発作が起きた時などの
救急医療・緊急時の対応について学びました。
ここがコミカレのテストと違う!
大学院に入る前、コミカレで2年間事前履修科目を取りましたが、
大学院でのテストはコミカレのものとは違うところも多かったです。
それは、
・筆記試験+実技試験という試験スタイル
・スタディーガイド無し
・試験は、授業での内容+教科書の該当範囲から
・期末テストは全範囲
という、コミカレの時にはあまり経験したことのないものでした。
プログラムの特性上、実技試験はなくてはならないもので、
さらには、生徒をBOCというATCになるための試験に合格させないといけないので
知識を定着させるためにこのようの試験スタイルになっているのだと思います。
勉強しなければならない分量も非常に多く、絞って勉強することもできなかったので、
【アメリカ留学】“実体験”からコミカレでオールAを取るための5つの方法を紹介します!!
この記事で紹介していることだけだと大学院で良い点数を取るのは難しいなと感じました。
実習編
ATプログラムでは、授業の他に実習もあります。
実習先には、大学のスポーツ、学校近くの高校やクリニックなどが含まれます。
私の通っている学校では、一年目は秋・春セメスターにそれぞれ
大学のスポーツと学校近くの高校で実習します。
私は、このセメスターが大学のアイスホッケーチームと
その他のクラブチーム(ラグビー・サッカーなど)だったので
次のセメスターは高校での実習になります。
学校によっては、希望の実習先を聞いてもらえる場合もあるみたいですが
私の通う学校では、予め指定されていて希望は聞いてもらえませんでした。
2年目の実習先については説明すると長くなるので、別の記事で紹介します。
実習で何するの?
実習先では、Preceptorと呼ばれる担当のATCの元、実務経験を積んでいきます。
初めてのセメスターだったことや、自分の場合は背景知識も少なかったので
初めは出来ることも限られていましたが、少しずつ任せてもらえることも増えていきました。
仕事内容は、練習や試合の水の準備から怪我の評価、リハビリメニューを組んで指導するなど様々です。
自分の経験やPreceptorの話によると、
実習中にどこまで仕事を任せてもらえるかどうかは、
・Preceptorや選手・コーチたちとの信頼関係
・頼まれたことをきちんと自信を持ってできるか
・カバーするチームの規模
によって変わってくるみたいです。
例えば、1年目の初セメスターでD1上位レベル(BIG10とか)のアメフトでの実習となると、
ほとんど何もさせてもらえず選手の水係みたいな扱いになることもあるそうです。
運要素も強かったり、留学生には言語の壁もあるので大変ですが、
他のところでアピールすればより多くの経験を積めるチャンスはあります。
課外活動編
授業や実習の他には、シンポジウムに参加する機会もありました。
このシンポジウムは、州のAT協会の主催するもので毎年あるものみたいです。
シンポジウムって退屈なイメージがありましたが、
現NFLチームのヘッドATCの方の話が聞けたり、
ちょうど授業で習っている内容ですぐに実践できそうなリハビリのことが学べたりと
とても有意義な時間を過ごせました。
まとめ
初めてのセメスターということもあり、このセメスターはずっと苦労しっぱなしでしたが
周りの人のサポートにも恵まれて何とか乗り切ることができました。
第一線で活躍されているATCの方々はとてもキラキラして見えますが、
そこに辿り着くまでにはとてつもない苦労や困難があり、それらを乗り越えてきたのだなと改めて感じました。
そんな方々の後を終えるよう次のセメスターも頑張っていきます。